オリンピックが終わるとともに、「引退」する選手も多い。
それは彼らが、オリンピックを「ひとつの区切り」として競技人生を組み立てているからでもある。
だから、オリンピックが終わると必然的に「世代交代」が促される。
「バドミントンもそうだ」
ロンドン五輪で銀メダルを獲得した「藤井瑞希・垣岩令佳ペア」も、藤井が日本代表から退いて行った。
そのいわば「好機」に若手選手は台頭してくる。21歳の三谷美菜津は中国マスターズでベスト8入り(元世界ランク1位の選手を破った!)、フランス・オープンで優勝(ロンドン五輪銅メダリストを破った!)、世界ジュニア選手権では日本初の銀メダル獲得(世界一のバドミントン大国・中国に惜敗)。
バドミントンには、「若い世代を台頭させるシステム」があるという。
それは、つねに「現時点の実力よりも『上の環境』に身を置かせる」システムだ。たとえば、現役高校生が実業団チームに内定しさえすれば、日本リーグへの出場が認められるし、ナショナルチームの下には、次代を育てるバックアップチームが置かれている(中高の有望選手を選出)。
すなわち、高校生でもオリンピック・メダリストと同じ土俵に立てるチャンスが用意されているのである。
ユース世代の指導者は、こう語る。
「ロンドン五輪の銀メダルを見て、高校生らは『すごい』と思うよりも、『ライバル意識』を燃やしていた」
若手に少し「背伸びさせること」。
それが次のオリンピックにも繋がっていくのだろう。
ソース:Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2012年 11/8号
「才能を確実に伸ばすバドミントン界の秘策」
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