「まるでコンサート会場」
それが「韓国」の野球スタイルだ。大音量のスピーカーからは演歌「釜山港へ帰れ」が流れ、超満員の大観衆は大合唱…。
「韓国では、野球がかつてないほどの人気を博している」
5年前の観客動員数が300万人程度だったのが、今季はその倍以上の715万人を超えている。
2008年の北京オリンピックでの「金メダル」、2009年のWBCでの「準優勝」を受けて、「若い世代が球場に足を運ぶようになった」。その人気はサッカーをも圧倒的に凌ぐ。当然、今回の第3回WBCに対する球界への期待は尋常ならざるものがある。
「日本が何より警戒しなければいけないのは、『韓国打線のパワー』」
韓国では基本的にホームラン志向が強いこともあり、「理想の3人」をクリーンナップ(3番・4番・5番)に並べれば、「日本代表よりも『パワーは上』かもしれない」。
その「理想の3人」とは、「秋信守(チュ・シンス)」、「金泰均(キム・テギュン)」、「李大浩(イ・デホ)」。
アメリカ大リーグ(インディアンス)に籍を置く「秋信守(チュ・シンス)」は、前回のWBCでも準決勝・決勝とホームランを放っている。「国際大会での勝負強さ」には定評のある選手だ。
昨季まで千葉ロッテで打っていた「金泰均(キム・テギュン)」、今季復帰した韓国球界では3割6分3厘という高打率で「首位打者」に輝いた。「日本球界を知っているというアドバンテージを持っているのは間違いない」。
現在オリックスに所属する「李大浩(イ・デホ)」は、今季日本初挑戦ながら、24本塁打91打点で、パ・リーグの打点王に輝いた大型打者。「彼にはパワーだけでなく、日本の細かい野球に対応する器用さがある」。
韓国選手にとってのWBCは、その「報奨」も見逃せない魅力となっている。
韓国のスポーツ界では、その活躍によって「兵役免除」が約束されており、「国際大会での結果と人生がそのままリンクしている」のだ。
すでに結果を残して兵役免除となっている選手たちはさておき、「ハングリーな若手」たちにとっては「たまらない魅力」である。
第3回WBCは来年3月。
日韓両国は過去2回のWBCで「覇権を争ったライバル同士」。
3連覇のかかる日本と、空前の野球ブームに沸く韓国。ふたたび、両国は相まみえることとなるのであろうか?
ソース:Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2012年 11/8号
「韓国代表、虎視眈々。」
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