2013年3月8日金曜日

ボクシングの世界王者は、まるで豊作貧乏?



ボクシングの世界チャンピオンは、いったい何人いるのだろう…?

「階級が細分化され、認定団体が増え、倍々ゲームで王者の数は膨れ上がった。マイナー団体も含めれば、その数は100近い(Number誌)」

最近は、同一団体の同一階級に正規王者のほかに、暫定王者やらスーパー王者、休養王者までがいる。



もはや、ボクシングの世界王者に「希少価値」は薄れた。

その結果、ベルトを巻いても、ひと財産を残すほど稼ぐのが「ほんの一握り」。そんな裕福な王者の方が、逆に希少となってしまった。

「最近では、世界王者でもアルバイトを続ける選手さえいる(Number誌)」



WBC世界Sフライ級の王者「佐藤洋太」も、そんな貧しいチャンピオンの一人。

「もっと注目されてもいい選手だが、今もガソリンスタンドで副業を続けている(Number誌)」

ちなみに、佐藤と同一階級には、別団体のWBAに河野公平というチャンピオンがいる(統一戦はいつのことやら…)。






現時点で、日本の世界王者は8名。

そしてさらに王者が乱立しそうな決定を、日本プロボクシング協会は下した。

「日本は長らくWBAとWBCの2団体のみに加盟してきたが、早ければ今春からIBFとWBOの2団体への加盟も認めることとなる(Number誌)」



ボクシングの世界王者は、まるで豊作貧乏。

「今後は『ただのチャンピオン』では待遇も保障されない。複数のタイトルを同時に保持するなどの『付加価値』なくしては評価されなくなるのかもしれない(Number誌)」

どうやら、世界王者というのは選手たちの到達点ではなしに、単なる一里塚と成り下がってしまったらしい…。






ソース:Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2013年 3/7号 [雑誌]
「王者格差時代に求められる希少価値と付加価値」

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