2013年6月27日木曜日
気を吐く42歳、クルム伊達公子 [テニス]
日本の女子テニスは、レベルが下がったのか?
かつて1990年代には、伊達公子を筆頭に「世界トップ100以内に10人の日本人選手がいた」。
それが今は、世界ランク50位に「森田あゆみ」、84位にクルム伊達公子、94位に「土居美咲」、その「たった3人」しか世界100位以内には入っていない。
今回のウィンブルドン、その3選手のうち、すでに森田と土居が一回戦で姿を消した。
残るのは、大会最年長の「クルム伊達公子42歳」のみである。「お茶」が自身の選手生命を引き延ばしていると語る彼女は、「一回戦で18歳のカリナ・ウィットホーフト(ドイツ)を、わずか44分で退け、ストレート勝ちを収めた」。
日本女子選手が「なぜ低迷しているのか、わからない」とクルム伊達は言いながらも、「若い選手はもっと心をオープンにするべきだし、もっと『戦う気持ち』が必要」と活を入れる。
自身も背が高くなく欧米選手に比べて体格の小さいクルム伊達は、「特別な何か」がなくては、「海外選手には勝てない」と語る。
クルム伊達公子は、今から17年前のウィンブルドン大会(1996)で、「4強入りという快進撃」を見せている。
ところが、その最盛期であった同年、突然の「引退宣言」。
「25歳でテニスを辞めた時は、恋しくなるとは思っていなかった」と語るクルム伊達は、突然の引退から12年後の2008年、37歳にして「現役復帰」を果たす。それは、夫であるレーシング・ドライバー、ミハエル・クルム(ドイツ)に促されたからだともいう。
「若いころは常にプレッシャーを感じていて、あまりテニスを楽しめていなかった」とクルム伊達。
「でも、テレビ解説者として何年も現場に足を運ぶうちに、コートの外から『テニスというスポーツの美しさ』に気がついた」と言う。
「現役復帰してからは、すごく楽しんでいる」というクルム伊達は、「私には『あふれるほどの情熱』がある」と語る。
だが、さすがに「私の年齢(42歳)では、プレーを続けることは簡単なことではない」とも話す。
そして、「中国茶をよく飲んでいる」とも。
「私は中国茶が大好きで、たまに日本茶も飲むけど、とくかく量をたくさん飲む。常にポットを持ち運んでいて、今回も持ってきている」とクルム伊達はそれを見せてくれる。
今の選手には「スピード」も「パワー」もあるが、テニスは「スピードだけでも駄目なら、パワーだけでも駄目」と、クルム伊達は言う。
「テニスというのは『精神力』と『経験』がモノを言う。だからこそ、トップレベルにいけるのは『もはや若い選手だけではない』」
42歳のクルム伊達公子は、そう言うのであった。
(了)
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ソース:AFP通信
「『お茶』好きのクルム伊達が若手選手を鼓舞」
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