「なぜ、ベルギーは強くなったのか?」
現在、サッカー・ベルギー代表には、錚々たるメンバーがその名を連ねる。
「チェルシーのアザール、マンチェスター・Cのコンパニ、アトレティコ・マドリーのクルトワら、欧州ビッグクラブの主力も多く、現在のベルギー代表は黄金時代と言われている(Number誌)」
その他、イングランドでプレーするベルギー代表は数多い。
ベルギー成長の理由を、イタリアのガセッタ・デッロ・スポルト誌はこう記す。
「スポーツ人口の多さ」
「ベルギーは総人口の50%が何らかのスポーツをしている、という統計とともに、イタリアがわずか29%であることを付け加えている(Number誌)」
また、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙は、「かつて歴史的に対立していた地域同士(たとえばフラマン語地域とフランス語地域)が時を経て、移民2世の時代になって団結したから」と、その理由を述べる。
現在のベルギー代表の主力は、その多くが「移民の子ら」。言ってみれば「寄せ集め」でもある(コンゴ系、モロッコ系…)。
しかし逆に、その人種ミックスが過去のイザコザを消した、と「人種のるつぼ」たるアメリカ人は考えたようだ。
有能な移民が増え続けているのは、なにもベルギーに限ったことではない。ヨーロッパ全体がそうだ。
「イタリア代表のバロテッリやエルシャーラウィはその象徴であり、スペインのバルセロナ下部組織には、家族ごと移住してきた移民の少年たちが多い(Number誌)」
なるほど、今後ともに「各国代表の多国籍化」は進んでいく傾向にあるようだ。
ならばすなわち、現在のベルギー代表は「各国代表の未来の姿」を一足先に示しているのだろう。
(了)
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ソース:Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2013年 5/9号 [雑誌]
「躍進するベルギー代表は、各国の『未来を移す鏡』」
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