2013年3月18日月曜日
冬季スポーツの賞金、あれこれ。
今季、W杯スキージャンプの覇者となった「高梨紗羅(たかなし・さら)」。
全16戦中8勝という圧巻の勝利。スキージャンプでの総合優勝は日本人初であると同時に、世界スキージャンプ史上、最年少記録でもあった(彼女は若干16歳、まだ女子高生)。
ところで、ジャンプW杯の「優勝賞金」はいくらだったか?
一万スイスフラン、すなわち100万円ほどである。
はたして、この額は多いのか、少ないのか?
冬季メジャー競技においては、じつに少ない。
「スキージャンプW杯の全試合に勝ったとしても、2,000万円台だ(Number誌)」
一方、アルペンスキー競技のトップは「年間6,000万円を超える」。
現時点でアルペン・レーサーの賞金ランキングのトップであるM.ヒルシャー(オーストリア)は、W杯獲得賞金だけですでに4,593万円、世界選手権のそれも合算すれば、5,200万円を超えている。
「賞金は、スポンサー企業がそのスポーツの人気を認めた結果として高額になっていく。これが原則だろうから、アルペンスキーの高額賞金がその人気を証明している(Number誌)」
アルペンスキーは、日本と欧米で「その人気の開きが最も大きいスポーツ」。
日本ではその人気の低さからか、日本人トップの湯浅直樹でさえ現在130万円程度にとどまっている(世界賞金ランキング39位)。
ところで、アルペンスキー女子には、気鋭の新人ミカエラ・シフリン(アメリカ)という選手がいる。
シフリンは若干17歳。高梨紗羅と同じく、まだ高校生である。その彼女の賞金ランキングは世界3位の2,300万円だ。
アルペンスキーに興味の薄い日本人にとって、シフリンはおおよそ無名の選手かもしれない。しかしそれでも、彼女の獲得賞金は高梨紗羅のそれを悠に上回っているはずである(国際スキー連盟が賞金ランキングを発表しているのはあるアルペンスキーのみ)。
冬季競技のうちでは、フィギュアスケートも意外に稼げない。
フィギュアスケートのGPシリーズの賞金は、1位が1万8,000ドル(約162万円)。ファイナルだけは少し上がって2万5,000ドル(約225万円)。
「今季、出場全試合で優勝した浅田真央でも約549万円だ。フィギュアのトップ選手はCM出演等で個人の収入は多いが、賞金はそれほど高くない(Number誌)」
スポーツマンシップに則れば、選手は賞金稼ぎがその目的ではないだろう。
だが、世界を目指す選手の多くが、資金繰りに難をきたしているのも、また事実。
人気が上がれば、賞金も上がる。
浅田真央が、高梨紗羅が、冬季競技の人気を上げているのは間違いない。
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ソース:Number
「賞金額が人気の証」
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