2012年10月9日火曜日

前人未到の1億ドル。タイガー・ウッズ(ゴルフ)


ゴルフ史上初めて、獲得賞金の総額が1億ドル(約80億円)を突破したという「タイガー・ウッズ」。

続く2番手のフィル・ミケルソンが約53億円ということを考えると、ウッズがいかにズバ抜けているかが分かる。

2位のミケルソンがもう42歳なのに対して、ウッズはまだ「36歳」。ウッズはプロ転向(1996)からわずか17年目で1億ドルに到達したのである。そして、これからもまだまだ稼ぐ可能性が高い。



この1億ドル(約80億円)というラインは、「賞金を稼ぐかたちのスポーツ」では、今まで到達した選手はいなかった。

ゴルフに次いで賞金を稼げるのは「テニス」。テニスで獲得賞金歴代1位は、ロジャー・フェデラー。約60億円近くを稼ぎ上げている。

しかし、「テニスはゴルフほど長くトップレベルで活躍することはできない」。フェデラーはすでに31歳。ウッズ(36歳)よりも若いとはいえ、その競技生命はずっと短いのだ。おそらく、たとえフェデラーといえでも、1億ドルのラインに到達するのは困難だ。



一方、「年棒制」の野球やサッカーとなると、話はまったく別だ。ヤンキース(野球)のロドリゲスなどは、すでに3億ドル(約240億円)を超えてしまっている(ウッズの3倍)。

「賞金獲得スポーツ」が変動的な歩合制だとすれば、「年棒制スポーツ」は固定的。たとえ、パフォーマンスが振るわなくとも、契約された額はもらえるのである。場合によっては、代理人の手腕一つで年俸が跳ね上がることも珍しくない。



年棒制のスポーツに比べると、ウッズがいかに厳しい環境で大金を稼ぎ上げたのかが理解できる。

ご存知の通り、ウッズは不倫スキャンダルによってツアーの欠場を余儀なくされていた時期もあり、当然、その間は賞金が思うように稼げなかった。賞金ランキングで年間トップ5を維持していたウッズも、この時ばかりのランキングは、2010年68位、2011年128位と低迷している。



常識的にみて、ウッズはあと5〜6年は高パフォーマンスが可能だと言われている。

おそらく、これから記録するウッズの生涯獲得賞金は「当面、誰にも破ることのできない、前人未到の記録」となるだろう。






ソース:Sports Graphic Number (スポーツ・グラフィック ナンバー) 2012年 10/11号
「前人未到の1億ドル」

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