2015年8月28日金曜日

織田裕二、マイケル・ジョンソンを語る [世界陸上]



〜話:織田裕二〜



 18年間キャスターを務めさせてもらって、一番の記憶はマイケル・ジョンソン選手(米国)の400mです。開催地セビリアは、訪れてみると酷い暑さで夜でも気温が40℃近い状態。

「こんな場所で記録なんて出るわけない!」

と思っていました。事実、大会中はひとつも世界記録は出ていなかったんです。そんな中で、マイケル選手は大会前の「世界記録を出して引退」という公言を見事に達成しました。あれは鳥肌が立ちましたね。


 


 もっと驚いたのが、次の大会で彼がコーチとして来ていた時のこと。現役時代は派手なネックレスや金のスパイクを履いて目立っていたのに、地味なジャージに身を包んで佇んでいた。主役は選手で自分は裏方に徹するという意識を感じて「カッコいいな」と思いました。






ソース:Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー))
織田裕二「超人たちの祭典を目撃せよ」



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