2015年8月28日金曜日

織田裕二、マイケル・ジョンソンを語る [世界陸上]



〜話:織田裕二〜



 18年間キャスターを務めさせてもらって、一番の記憶はマイケル・ジョンソン選手(米国)の400mです。開催地セビリアは、訪れてみると酷い暑さで夜でも気温が40℃近い状態。

「こんな場所で記録なんて出るわけない!」

と思っていました。事実、大会中はひとつも世界記録は出ていなかったんです。そんな中で、マイケル選手は大会前の「世界記録を出して引退」という公言を見事に達成しました。あれは鳥肌が立ちましたね。


 


 もっと驚いたのが、次の大会で彼がコーチとして来ていた時のこと。現役時代は派手なネックレスや金のスパイクを履いて目立っていたのに、地味なジャージに身を包んで佇んでいた。主役は選手で自分は裏方に徹するという意識を感じて「カッコいいな」と思いました。






ソース:Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー))
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2015年8月27日木曜日

本田圭佑と「三国志」 [サッカー]



本田圭佑が「三国志」の話題に触れた部分を、Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑より抜粋引用。





Number誌(以下、N):そもそも、経営者としての挑戦、野心のようなものは、いつ頃から本田選手のなかに芽生えたのですか。

本田圭佑「三国志、ですかね」

N:ほう。誰が一番好きなんですか?

本田「曹操孟徳です」

N:イメージとぴったりですね!

本田「そうですか? やっぱり影響を受けている部分があるのかな。幼少の頃から父親に教えられたこともあって、三国志が好きなんですよ。最初はマンガから入って、その後、活字で劉備が主役のもの、曹操が主役のものなどを含め、いくつか読みあさった。彼らトップの人間がそれぞれひとつの城を築いていく。そういったプロセスが好きでしたね。その頃の影響は確かにあるかもしれません。グループ、組織というものには子供のときから興味がありましたからね」






N:それでは、経営者で尊敬している人、本田さんが目標にしている方はいますか?

本田「たくさんいますよ。たとえば、どのあたりの人を聞きたいですか?」

N:誰もが想像するのは、一代でソフトバンクグループを築いた孫正義さんや、マイクロソフトを立ち上げ世の中を画期的に変えたビル・ゲイツとか…。

本田「間違いないです。(スティーブ)ジョブズもそうですよね」


 


N:なかでも本田さんが憧れて、目標とする人物がいたら教えていただきたいのですが。

本田「いま挙げていただいたような方々は尊敬していますし、日本でも尊敬している経営者はたくさんいますけど、極めて好きというような人ですか? …そうですね、曹操孟徳とでも言っておきましょうか」

N:やはり、そこですか。彼のどういうところが好きなのでしょうか?

本田「三国志って2千年ちかく前の話で、絶対にフィクションだろうという部分も多いじゃないですか。そんな強いわけないだろう! みたいな。でも、そのマンガチックな部分も含めた曹操孟徳の完璧具合ですよね。武将としても強いし、何よりもリーダーとしてカリスマ性がある。行動でも引っ張るし、背中でも口でも語る。総合的にバランスがよくて、本当にカッコいいとおもいます。もちろん、フィクションだよと言われればそれまでなんですが、夢があるわけですよ。僕が幼い頃から憧れた曹操の姿には、影響を受けているかもしれないですね」






Number誌「本田圭佑が日本代表に必要な理由」より


 聞くところによると、歴史上の人物では「三国志」の曹操孟徳が好きだという。ライバルの劉備玄徳のように神輿として担がれるより、自ら先頭に立って突き進むタイプだから当然か。戦国大名なら織田信長だろう。本田が信長を演じる姿を想像するとハマリ役に思える。その際、木下藤吉郎は長友佑都に是非やってもらいたい。

 もっとも、フットボーラーとしての本田は曹操や信長のような天才タイプかと問われると、答えに窮してしまう。吸いつくようなボールタッチに象徴されるセンスや足の速さといった天賦の才に恵まれていないことは本田自身が認めるところだ。






ソース:Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑



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2015年8月26日水曜日

なでしこ大儀見の見た「本田圭佑」



以下、Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑 より引用




大儀見優季(なでしこジャパン)は言う。

「本田選手を興味をもって見るようになったのは、彼がモスクワでプレーしていた頃からです。発言も面白いんですけど、その言葉を受けてピッチの中でどうプレーしているのかを見ると、言葉とプレーがしっかりと繋がっているんですよ。しかも1試合ごとに常に変化があって、見ていて興味深かったです。

 本田選手は強気な発言や、ポジティブな言葉が多いイメージがありますよね。それは自分に言い聞かせている部分や自分の弱さを見せたくない部分があるから、誰かに何を言われようとブレずに自分を貫こうとしているんだと思います。そういう部分は自分にも似ていると思いますし、自分でもたまに「こういうときに本田選手なら何て言うのかな」とか考えたりすることもありますね。



 プレーの面では、たとえば1本のパスを通すにしても、パスの受け手にどう動いてほしいのか、次にどういうプレーに繋げてほしいのか、明確な意図をもって出しているように見えます。先の先まで考えているから、受け手の選手も選択肢を自然ともてる。本田選手は自分の視界に入っていない世界までイメージできているんだと思います。ボールを持って瞬間だけではなくて、ボールを受ける前から受けた後までの”時間軸”の流れがつながっている感じが、ピッチの中で見えるんです。

 「自分がボールを持つことでどのくらい状況が変化するのか」ということが頭に入っていて、状況判断を感覚的に、しかも的確にできている。2012年5月の親善試合のアゼルバイジャン戦で出したスルーパスは、味方の走るスピードと相手のスピード、ボールのスピード、そのすべてをコントロールしたパスで、鳥肌ものでした。もちろんミスはあるんですけど、それはまだ再現性が高められていないプレーにトライした結果であって、”完璧を求めつつ、ミスもする選手”だからこそ、面白いし興味がわくんだと思います。



 最近はピッチ外での活動もふくめて、自分自身だけでなく、日本のサッカー界の未来を考えて動いているように見えますよね。クラブを経営するにも、サッカー関連の施設をつくるのも、多くの人は現役を引退してから考えます。それを、現役選手としてのキャリアと同時進行で行えているのがすごいと思います。新たなサッカー選手としての生き方というか、ひとつのモデルケースをつくっている気がします。

 欧州にいると、とくに女子選手なんかはすごくセカンドキャリアについて考えているので、現役時代からピッチ外での活動も同時にやっている選手は多いです。本田選手とは規模は違いますけど、自分もできる範囲で日本のサッカー界や社会全体に貢献していきたい思いはあるので、そういうときに先にやってくれている人がいるのは心強いですね。



 人間的な面で言うと、自己表現がはっきりしていて自分のパーソナリティを表現できる力は、私には真似できないですね。それがインパクトにもなるし、影響力にもつながっていくんだと思うんですけど。やることが大胆ですよね。私は思い切って金髪とか、両腕に腕時計とかはできないです(笑)。

 本田選手には常に先頭を走るリーダーでいてほしいですね。サッカー界だけではなくて、日本社会全体に影響を与えられる存在でいてほしい。道なき道をいく生き方は、試行錯誤や苦悩もたくさんあると思います。でも、そういうなかで一つの指標を作り続ける人であってほしい。それが子供たちの夢にも繋がるんだと思います」






本田は言う。

「もっと凄いことを考える人はこの先あらわれると思いますよ。というのも、僕自身が先代のサッカー選手から学んできたことが多いですしね。まずはカズさん。僕と同世代のほとんどの選手は、カズさん、そしてゴンさんに憧れてサッカー選手を目指し、プロになった。そかもそのカズさんが未だ現役で活躍されている。さらには、ヒデさん。自分自身も大きな影響を受けましたし、現役を終えられてからはサッカー以外の分野でも活動されている。では、本田圭佑は何で道をつくろうかと考えたとき、先人の歩んだ道は参考にさせてもらいましたし、それがなければ今のアイディアに至ったかどうかは自信がありません」






(了)






ソース:Number(ナンバー)884号 特集 本田圭佑 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー))



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