「負け犬」
現役時代のブライアン・オーサーは、そう呼ばれ続けた。
地元カナダ開催のカルガリー・オリンピックの男子フィギュアスケート。
頑なにトリプルアクセルにこだわったブライアン・オーサーは、ボイタノとの「ブライアン対決」で熱戦を繰り広げたが、僅差で敗れた。
―― オーサーは当時の映像を20年間見ることができなかったという(Number誌)。
そして時代は流れた。
選手生活を終えたブライアン・オーサーは、コーチへと転身した。新しいスケートファンは、ブライアン・オーサーを羽生結弦の、キム・ヨナのコーチとして知っているはずだ。コーチとして「オリンピック2連覇」を果たした人物として。
―― ソチ五輪で羽生結弦が優勝したことで、やっとブライアン・オーサーは解放された。そして、彼がたどり着いた境地こそが「謙虚の姿勢」。彼は誰よりも強い、教える人になったのだ(Number誌)。
”ちょっと謙虚すぎやしないかい? ブライアン・オーサーよ。(現役時代)氷上のあなたは、いつも陽気。そして、自己顕示のオーラを全身から放ちながら、観客との一体感を誰よりも愉しんで滑る男だったよな(幅允孝)”
本書は、羽生結弦との子弟対談で幕を開ける。
ソース:
Number(ナンバー)869号 錦織圭のすべて。全豪OP直前総力特集 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))
Book Sommelier 「教えるという行為に悩む人へ」
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